2013年7月10日水曜日

悲しみよさようなら








レオン「ここだよ。」

リア「おっきい家~。金持ちなんだね。」

レオン「親が医者だからな。」

リア「そういえばディーンくんもお医者様だったね。」

レオン「ああ。」












リア「お邪魔しま~す・・・。」

レオン「どうぞ~。俺の部屋は2階だ。」

リア「・・・・。」















リア「子供いるの?」

レオン「兄貴夫婦にな。」

リア「へぇ~・・・。」















ビスケット「ワンワン!」

リア「わっ。」

レオン「そいつ女好きだから気をつけろよ。」

リア「そうなの?(ペットは飼い主に似るって言うもんね・・・。) 」













レオン「奥の部屋な。」

リア「あ、アイビーちゃんだ?ファンなの?」

レオン「あ~・・・母さんがなw」

リア「へぇ~・・・。(こんな若い子の?お母さんっていくつなんだろ・・・。)













二人がレオンの部屋へ入る。


レオン「適当に座ってて。」

リア「うん。」














レオン「俺風呂沸かしてくるわ。ちょっと待ってて。」

リア「うん。ありがとう。」

レオン「おう。」















リア「 (へぇ~・・・。意外に片付いてるんだ?あ、サッカーボールにトロフィー・・・。サッカーやってたのかな?) 」



















リア「 (ピアノ・・・入ってすぐ目に入った。なんかすごく意外だな。) 」


















リア「 (懐かしいな~。ちょっと習ってただけだしかなり昔だから・・・もうほとんど覚えてないや。) 」


リアがゆっくりと鍵盤をたたく。
















レオン「おっ、キラキラ星か。」


レオンが部屋に入ってくる。
















リア「ごめんなさい。勝手に触って・・・。」

レオン「別にいいよ。もっと弾いても。」

リア「ううん。もうほとんど覚えてないから。習ってたの、小学校上がる前だし。」

レオン「そうなのか。」












リア「それよりあなたの弾いてるところが見たい。」

レオン「俺?」

リア「ピアノがあるってことは弾けるんだよね?習ってたの?」

レオン「ああ。子供の頃からな。」

リア「へぇ~。聴きたいな。」















レオン「先に風呂入ってこいよ。」

リア「え~。」

レオン「冷めちゃうだろ。終わったら弾いてやるから。」

リア「ホントに?」

レオン「ああ。バスローブ、義姉さんのやつあるからそれ使って。」

リア「いいの?ありがとう。」











静かなバスルームに水音が響く。

















リア「 (私・・・なんでディーンくんのお家にいるんだろ・・・。変なの・・・・。) 」



















リア「 (でもこの家・・・すごく落ち着くな・・・。いい家庭なんだってすぐわかる・・・・。羨ましいな・・・ディーンくんも、あの人も・・・。) 」

















リア「 (あの人だってお風呂まだだよね。のんびり入ってる場合じゃないや・・・。) 」


















リアがバスルームから出てくる。


リア「 (あ・・・ピアノの音・・・・。) 」

















ドアの前で立ち止まる。
部屋の中ではレオンがピアノを弾いている姿が見えた。


















ゆっくりとしたやさしい旋律。



















リア「・・・・。」


















レオンはさきほどまでとは違う、真剣な表情をしていた。


















リア「 (やさしい音・・・・。なんかすごく・・・・癒される・・・・。) 」


















ゆっくりと曲が終わる。
リアはその場に立ち尽くしていた。
レオンがリアの姿に気づく。
















レオン「・・・・。」


無言のままドアを開ける。
リアがうつむく。














レオン「つらいことでもあったのか?」

リア「・・・・。」

レオン「・・・寂しいのか?」















リア「・・・・寂しい。」


リアの瞳からは涙が流れていた。
















レオン「慰めてほしい?」

リア「・・・・慰めてくれるの?」

レオン「いいよ。」















レオンが優しくリアの体を抱きしめる。



















リアが顔をあげると、二人の唇が重なった。


















リア「 (やさしいキス・・・。やっぱりこの人・・・女の子の扱いに慣れてるだけあるな。) 」

















二人がベッドへとなだれ込む。
レオンが優しい手つきでゆっくりとリアのバスローブを脱がしていく。


















リア「んっ・・・・あ・・・・。」



















リア「 (ローガンとは違う体・・・・違うキス・・・・。でもすごく・・・優しくて気持ちいい・・・。) 」

















レオンがゆっくりと腰を沈めていく。
キスだけで十分に濡れたそこは容易にレオンを受け入れていく。
リアが背中に回した腕に力をこめる。


リア「ああっ・・・・。」














リア「はあっ・・・・。(ローガン・・・・。)」




























































リア「 (私・・・・ディーンくんのお兄さんとしちゃった・・・・。) 」






















リア「 (ブリッジポートでローガンと再会してからずっと、ローガンだけだったのに・・・・前のビッチな私に逆戻りね・・・・。) 」



















リア「 (でも寂しかったんだもん・・・・。それにこの人・・・・すごく優しくて・・・・あんなセックスはじめて。・・・なんだか癒された・・・・。) 」

レオン「・・・お前、コンタクトしてたんだな。」
















リア「あ・・・・寝てるのかと思ってた。」

レオン「そっちのほうがいい。」

リア「え・・・?」

レオン「せっかく綺麗な色なのに、もったいない。」













リア「あ・・・・ありがと・・・・。」

レオン「ん・・・。」


レオンが再び目を閉じる。


リア「・・・・。」











ふいにレオンがリアの体を引き寄せぎゅっと抱きしめる。
しばらくするとすぐに寝息をたてはじめた。



















リア「 (風俗嬢と知り合いだし、女遊び激しそうだし、いい年して実家暮らしだし・・・仕事もなにやってるのか知らないけど、ちゃんと定職に就いてなさそう。だいたい真ん中っ子って、できる兄弟がいるとちゃらんぽらんなのよね・・・私もそうだけど。) 」


















レオンの胸に顔をうずめる。


リア「 (でもセックスしたのに・・・・この人のこと全然見えない・・・変わった人。名前・・・・なんだっけ?ディーンくんと顔は似てるのに・・・全然違う・・・匂い・・・・。) 」


しばらくするとリアも寝息をたてはじめる。









 











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